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モーター特性とギア比
最終更新: 2026-09-03
速いモーターを入れれば速くなる、とは限りません。モーターの性格・ギア比・タイヤ径・コースの 形が噛み合って初めてタイムになります。ここではモーターを「トルク型/回転型」の2軸で捉え、 ギア比とどう組むかを説明します。
1. モーターの2つの性格
- トルク型 — 低回転から力が出る。登り・コーナー立ち上がり・重いマシンで失速しにくい。 最高回転数(伸び)は控えめ。
- 回転型(スピード型) — 高回転まで回る。長い直線で伸びる。 低速でのトルクが細く、登りや加速区間で「待たされる」。
タミヤのチューン系・ダッシュ系は、おおむね次のように性格が振られています (同シリーズ内でも個体差があります)。
| 系統 | 性格 | 代表的なモーター名 |
|---|---|---|
| ノーマル | 基準。慣らし・練習用 | 両軸/片軸ノーマルモーター |
| トルク寄りチューン | 低速トルク重視 | トルクチューン2 |
| バランス型チューン | トルクと回転の中間 | アトミックチューン2 |
| 回転寄りチューン | 高回転重視 | レブチューン2 |
| ダッシュ系(高出力) | 電流も発熱も大きい。上級 | ライトダッシュ/ハイパーダッシュ/パワーダッシュ/スプリントダッシュ/マッハダッシュ |
タミヤ公式スペック(適正電圧2.4〜3.0V、推奨負荷トルク時)で比べると、回転数とトルクの序列は 「トルク寄り<バランス<回転寄り」で一貫しています: トルクチューン2=回転数12,300〜14,700r/min・推奨負荷トルク1.6〜2.0mN・m/ アトミックチューン2=回転数12,700〜14,900r/min・推奨負荷トルク1.5〜1.8mN・m/ レブチューン2=回転数13,400〜15,200r/min・推奨負荷トルク1.2〜1.5mN・m (出典: トルクチューン2モーター/ アトミックチューン2モーター/ レブチューン2モーター タミヤ公式製品ページ)。
2. ギア比の選び方
ギア比は「モーターが何回転すると駆動軸が1回転するか」。数字が大きいほど減速比が大きく=トルクが出て 加速が鋭いが最高速は低い、小さいほど最高速は伸びるが加速と登坂が鈍い。 タミヤのギア比はおおむね次の刻みです(販売されているギヤセットはシャーシによって異なります)。
| ギア比 | 性格 | 相性のよいコースの傾向 |
|---|---|---|
| 3.5:1(超速ギヤ) | 超ハイスピード。加速と登りは苦手 | 直線が長い。小径タイヤ・低重心マシンとの組み合わせでトップスピードを伸ばす用途が中心 |
| 3.7:1(ハイスピードEXギヤ) | 超速と標準の中間。汎用 | 超速ギヤより加速力があり、速度が落ちやすいテクニカルコースにも使える |
| 4:1(ハイスピードギヤ) | バランス。最初の基準 | ほとんどのコース。迷ったらここ |
| 4.2:1(高速ギヤ)※片軸専用 | やや加速寄り | コーナーが多い、短い直線 |
| 5:1(標準ギヤ)※片軸専用 | 加速・登坂重視。最高速は低い | テクニカル、アップダウンの激しい立体 |
タイヤ径とセットで考えます。大径タイヤは実質的にギア比を「軽く」する(1回転で進む距離が伸びる)ので、 大径+高ギア比(数字大)で加速を補う、小径+低ギア比で最高速を補う、という組み合わせが成り立ちます。
3. コースから逆算する
- 直線の最長区間が長い → 回転型 or ギア比の数字を下げる方向。
- 登り・ドラゴンバック・スロープが多い → トルク型 or ギア比の数字を上げる方向。
- 連続コーナー・レーンチェンジが多い → 立ち上がり重視でトルク寄り、速度を上げすぎない。
- 完走が最優先の段階ではトルクチューン+4:1あたりを基準に、そこから振る。
4. 慣らし(ブレークイン)
新品モーターはブラシとコミュテータの当たりが付いておらず、本来の回転が出ません。 低負荷で回して当たりを付けるのが慣らしです。やり方は流派が多く、代表的なのは次の通り。
- 低電圧回し:定格より低い電圧(例:1.5V 電源や乾電池1本相当)で、正転・逆転を数分ずつ、 間隔をあけて複数セット。発熱させない。
- 負荷なし:ピニオンを外し、モーター単体で回す。
- 水中慣らし:防水されていない前提の裏技。故障・錆のリスクがあり非推奨とする人も多い。
5. 電流と発熱
出力の高いモーターほど流れる電流が大きく、モーター・電池・ターミナル(金属接点)が発熱します。発熱は:
- モーター:熱で磁力と巻線の効率が落ち、レース後半でタレる(垂れる=遅くなる)。
- 電池:内部抵抗で電圧が下がり、これも後半失速の原因。
- ターミナル:酸化・変形で接触抵抗が増える。定期的に磨く/交換する。
対策は「電流の通り道を良くする」こと。ターミナルの清掃、確実な接触、電池の冷却、余力のあるギア比で 無理に回さないことが、結果的に安定したタイムにつながります。
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